英文を書くには英文で!
これまで「音読」や「リスニング」などについて書いてきましたが、「書く」についてあまり書いてこなかった気がします。
従来「英語を習う」というと「会話がしたい」という方が圧倒的に多かったのですが、最近はこの傾向も少しずつ変わってきていて、「書く」ことに対する需要も高まっているように思います。原因の1つはインターネットの普及。SNSで海外に発信するには「書く」力が必要とされます。また、英検など資格試験でも「書く」ことが要求されています。英検の新システムでは筆記試験のスコアの1/3がWritingです。いい英文が書けるかどうかが合否を大きく左右します。またTOEICでもSpeaking & Writingの試験が導入されています。
私の仕事の中では「書く」ということは大きな割合を占めています。茅ヶ崎方式の教材ライターをしていることがもちろん大きいのですが、クラスの中で生徒さんたちの書かれる英文に日々接しています。それで常々思うのは、「英文を書くのであって日本語をそのまま直訳するのではない」ということです。
元々日本語と英語は全く発想の違った言語です。それをただ単語だけ置き換えていても不自然な英文になってしまいます。例えば私がニュース教材を書くときはいくつかの日本語ニュースを基に英文ニュースの骨格を考えます。しかし、つい元の日本語に引きずられそれを英語に「直訳」しようとしている時があります。そんな時にできた英文は何かごつごつしていて不自然な感じがします。それは日本語の言い回しと英語の表現のずれから来るのではと考えます。
クラスで生徒さんに書いていただく英作文を見せていただくと、時々日本語をそのまま直訳したなと思える文章に遭遇することが多々あります。難しい文章を作ろうとすると特にそうなる気がします。難しい日本語を和英辞典を見ながら英語に訳す。その苦労は大変だと思いますが、できた英文は非常に不自然なものになります。
ではどうしたらいいのか。英文を書くときはなるべく初めから英文で考えることをお勧めします。でも初めから英文で考えるなんて難しいと皆さんは思われるのではと思います。まずはあまり難しいものから始めないで自分の英語のレベルに合った英文を書いてみるといいのではと思います。生徒さん達には「はじめは小学生の作文」でいいよと伝えます。小学生もだんだん知識が増えると文章が良くなってくるのと同じで、英語も語彙や文法の知識が増えればだんだんとレベルが上がってくると思います。
とはいえ小学生の成長のようにじっくり時間はかけられない方も多いでしょう。私が考える「英文上達」のコツを今後書いていこうかなと思っています。