水の都

実は今回のイタリア旅行で一番行きたかったのがベネチアだった。以前塩野七生さんの「海の都の物語」を読んで以来の念願だ。それ以外にもベネチアを舞台とした小説をいくつか読んでいたのであの運河をそしてサンマルコ広場を見たかった。

ベネチアへはローマから高速列車で4時間弱。遠い!しかし、何としても行きたかったので目をこすりながらテルミナ駅6時10分発のイタロに乗った。イタロはフェラーリがデザインしているというだけあって赤い車体がカッコいい。エコノミーだが座席も思ったよりゆったりしていた。ただ、日本の新幹線に比べると電車の揺れは大きい。帰国して新幹線に乗った時にその静かさに日本の技術って凄いと実感した。長い移動だったが移り変わる車窓の景色を見ていると退屈しない。ローマからフィレンツェ、ボローニャ、フェラーラと本で読んだことのある都市を通過していく。それだけで心躍る!ベネチア近くへ来ると遠くには雪をかぶった山並みが!地図で調べるとアルプスだった!!

ベネチアの駅を出ると目の前はあのカナルグランデ(大運河)!ベネチアと言えばゴンドラだが、今回は時間と経費の節約のためゴンドラには乗らず水上バスヴァポレットでカナルグランデを下ってサンマルコ広場へ出ることにした。運河の両側に立ち並ぶ石造りの建物はそれぞれ趣がある。それを眺めながらの各駅停車の水上バス旅は30分くらい。途中有名なリアルト橋をくぐる。海からサンマルコ広場を見たかったので1つ奥の停泊所まで乗る。海から見るサンマルコ寺院、鐘楼、ドゥカーレ宮殿は夢に見た景色だ。「ベニスを見て死ね」と言われるが生きているうちにこの目で見られてよかった!

サンマルコ寺院と鐘楼

鐘楼から海を臨む

は無料で入れるのだが、クーポラ(上の丸いドーム部分)に上るのに並ばなくてもいいSkip the Lineのチケットはインターネットで3ユーロ。鐘楼はガイドブックでは5ユーロとなっていたがネットで予約したら13ユーロ!ぼったくりやん!って思ったが何せ時間に限りがあるし、スカイツリーとか考えたらまあ安いかなと思い予約。そのかいあってスムーズに入れた。しかし、鐘楼は13ユーロの価値あり!360度見渡せる景色が素晴らしかった。運河、海、街並み・・・。どちらを見ても感動!何度もぐるぐる回ってしまった。往復8時間かけてベネチアに来てよかったと心底思った。

運河の街並みも素敵だった。小さな橋からはやってくるゴンドラが見える。細い路地には様々な店が立ち並んでにぎやかなのだが、ちょっと裏に入るとひっそりしている。アーチがあったり、上を見上げるとマリア様の像があったり。本当に中世の街に迷い込んだみたいだった(実際途中からどこにいるのか迷ってしまった。帰れたのはGoogle様のおかげです)。

困ったのはトイレ。サンマルコ広場に公衆トイレはあるもののすっごい行列。結局カナルグランデ沿いのホテルにあるカフェに入った。ホテルのカフェなのでトイレはめちゃめちゃモダン!テラスで運河を見ながらのお茶(+ジェラート)も最高だった。

いろいろ満足して18時に再び電車へ。駅で買ったサンドイッチを食べた後はローマまでぐっすりでした。

海から見たサンマルコ広場

運河にかかる橋から